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第14回産業日本語研究会・シンポジウム開催のご案内

開催の趣旨について

令和4年12月

人工知能時代の言語コミュニケーション

 

 産業日本語研究会では、産業・科学技術情報の発信力強化や知的生産性の向上を通じて、わが国産業界全体の国際競争力強化に資するような、人間が理解しやすく機械が処理しやすい日本語(「産業日本語」)のあり方を研究しています。この「産業日本語」の研究は、明瞭な日本語文の作成、高品質な翻訳文の作成コスト低減などにつながるものです。

 新型コロナウイルス感染症の影響により、テレワークを始めとするリモート化やデジタル化の流れが一気に加速しています。このような面と向かって情報を伝えることが困難な状況では、言語を用いて正確に情報を伝達し理解するコミュニケーションの重要性がより高まっています。また、人工知能技術の進歩により多言語での情報伝達や文章のデータ処理が飛躍的に発展しており、これらの技術をコミュニケーションに活用することなども進展しています。

 このような背景のもと、今回のシンポジウムでは、「人工知能時代の言語コミュニケーション」をテーマとし、リモート化やデジタル化の流れが加速する中で、言語を用いた正確な情報の伝達や人工知能の技術を利用したコミュニケーションのあり方など、産業日本語の未来を考える上での最新の知見やトピックスを広くご紹介いただきます。本シンポジウムが、産業日本語の更なる普及につながり、我が国産業に大いに貢献できる機会になることを期待しております。

 産業界、学術界などからの、多くの皆さまのシンポジウムへのご参加をお待ちしております。

 


■主催:

高度言語情報融合フォーラム(ALAGIN)、一般財団法人日本特許情報機構(Japio)

■後援(予定)

総務省、文部科学省、経済産業省、特許庁、
大学共同利用機関法人人間文化研究機構国立国語研究所、
国立研究開発法人情報通信研究機構、独立行政法人工業所有権情報・研修館、
一般社団法人情報処理学会、一般社団法人人工知能学会、一般社団法人言語処理学会、
一般社団法人日本知的財産協会、一般社団法人アジア太平洋機械翻訳協会、
一般社団法人大学技術移転協議会、株式会社産業経済新聞社

■日時:

2023年2月9日(木) 13:00-17:50

■開催方法:

オンライン配信(zoomのウェビナー機能を使用予定です)

■テーマ:

人工知能時代の言語コミュニケーション

■参加費:

無料(事前登録制)

■事前申込先

お申込みはこちら


<< プログラム >>

【オープニング】

13:00 - 13:05

 

 

(1)開会挨拶

  井佐原 均 産業日本語研究会 世話人会 代表/
追手門学院大学 心理学部 心理学科 教授

 

【第一部】

13:05 - 15:05

 

(2)招待講演

13:05 - 13:45

『文章書くのに国語辞典は要るのか』

  飯間 浩明 (国語辞典編纂者)

 国語辞典が使われない時代になった。編集者やライターでも辞書を買わないという人がいる。キーボードをたたけば漢字変換ができるし、検索窓に単語を入れれば意味も出てくる。まさしく辞書は要らなくなった、と感慨深い。一方で、「利用」と「使用」の違いをウェブで調べると、得心のいかない長文の解説が出てくる。「やぶ医者」の語源を調べると、疑わしい説がコピペされている。辞書編纂者としては、「もっと頼りになる情報を人々に示したい」と、やる気も湧いてこようというもの。文章を書くとき、人前で話をするとき、国語辞典は本当に要るのか。もし、役に立つとしたら、それはどんな部分でか。一緒に考えていきたい。

(3)招待講演

13:45 - 14:25

『的確に伝えるための語彙力とは』

  今井 むつみ (慶応義塾大学 環境情報学部 教授)

 自分の意図や内容を相手に的確に伝えるためには、どのような質の語彙力をもっていなければならないだろうか? 本講演では、子どもの語彙の発達の異なる段階で子どもがどのような単語の意味表象をもち、語彙についてのスキーマを持っているか、外国語の学習者が外国語の語彙でどのような点で躓いたり、困難を覚えるかという観点から、ことばを的確に運用するための語彙の知識について考察する。
 

(4)招待講演

14:25 - 15:05

『コーパスを活用した言語コミュニケーション研究』

  小磯 花絵  (国立国語研究所 研究系 教授)

 日常会話は社会生活の基盤であり、日常における話し言葉の特徴や仕組み、コミュニケーション行動の有様を明らかにすることは重要な課題と言える。こうした研究を行うために、多様な場面における日常会話200時間を納めた映像付き『日本語日常会話コーパス』を構築・公開した。本講演では、こうしたコーパスを活用することでどのような言語コミュニケーション研究が可能となるかを紹介する。

 
 

(10分間 休憩)15:05-15:15

 

【第二部】

15:15 - 16:15

 

(5)産業日本語研究会・活動報告

 

15:15 - 15:55

(5−1)分科会活動報告及び特許ライティングマニュアル紹介(各10分)

  1.産業日本語研究会・ライティング分科会活動 (佐野  洋)
  2. 産業日本語研究会・文書作成支援分科会活動 (橋田 浩一)
  3. 産業日本語研究会・特許文書分科会活動  (谷川 英和)
  4. 特許ライティングマニュアルの紹介 (塩澤 如正)
15:55 - 16:15

(5−2)1~4の活動報告及び紹介に対する質疑応答

参加者からの質問をチャットで受け付ける予定です。

 
 

(10分間 休憩)16:15-16:25

 

【第三部】

16:25 - 17:45

 

(6)パネルディスカッション

『人工知能時代の言語コミュニケーション』

 

16:25 - 16:30

(6−1)『パネル趣旨とパネリスト紹介』 

  モデレータ 産業日本語研究会世話人会代表 井佐原 均
16:30 - 16:45

(6−2)パネリスト講演1

『音声翻訳機を使うための日本語』

  岩田 一成 (聖心女子大学 現代教養学部 日本語日本文学科 教授)

 新型コロナの影響もあり、近年病院での外国人対応が増えてきている。そこでは、「やさしい日本語」と並行して音声翻訳機の活用も勧められている。本講演は、音声翻訳機を上手に使いこなすためのコツを考えたい。講演にあたり、病院で実際に使われた音声翻訳機の履歴を分析してみた。翻訳がうまくいかない例は、依頼文脈における主語・目的語の省略や助動詞・補助動詞の付加など、いくつかのキーワードで説明ができる。「やさしい日本語」との比較もしながら、音声翻訳機に伝わりやすい日本語コミュニケーションを提案する。

16:45 - 17:00

(6−3)パネリスト講演2

『機械翻訳を使った英語コミュニケーション、あるいは英語学習のためのMT活用』

  山田 優 (立教大学 異文化コミュニケーション学部/研究科 教授)

 機械翻訳(MT)を使って英語でコミュニケーションをする機会は、今後さらに多くなると予想される。しかしそれを実践する場合にも、ある程度の英語力と翻訳力が必要であろう。他方で、最近では、英語教育にMTを積極的に活用する動きがあり、プリ/ポストエディットや翻訳のアクティビティを英語学習に取り入れている。このような状況に鑑み、MTを使った英語コミュニケーション(力)とはどのようなものであるか(あるべきか)について考えることは重要だ。本パネル講演では、その考察の一部を共有する。

 

17:00 - 17:15

(6−4)パネリスト講演3

『自然言語生成における内容の制御』

  岡崎 直観  (東京工業大学 情報理工学院 教授)

 ニューラル機械翻訳モデル(2014年頃)やTransformerモデル(2017年頃)、GPTやBERTなどの大規模言語モデル(2018年以降)の出現により、一見すると自然に見える文章の自動生成や、プログラムの自動生成など、自然言語生成の驚くようなアプリケーションが生まれつつある。ところが、現状の言語生成モデルは大量の学習データに依存しているため、間違った内容を含む出力が得られてしまうことがある。本講演では、自然言語生成モデルの発展を概観したのち、東京工業大学情報理工学院・岡崎研究室で進められている研究として、生成文の内容を制御する研究を紹介する。

 

17:15 - 17:45

(6−5)討論

パネリスト間の討論に加えて、参加者からの質問をチャットで受け付ける予定です。

 

【クロージング】

17:45 - 17:50

 

(7)閉会挨拶

  小林 明 日本特許情報機構 専務理事

■シンポジウム全般のお問い合わせ先

高度言語融合フォーラム(ALAGIN)内
産業日本語研究会シンポジウム事務局 担当 淺原
メールアドレス alagin-event@scat.or.jp
TEL 03-3351-8166

■事前申込締切 1月31日(火)

ご参加希望の方は、以下の「事前申し込み」をお早めに行ってください。定員(400名)になり次第、申込を締め切らせていただきます。
申込手続等についてご不明な点がございましたら、上記までご連絡いただければ幸いです。

■事前申込先

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